Advance Romance

ご無沙汰しております。

ご無沙汰ついでに告知ですよ!
告知といっても受胎告知とかガン告知とかそういうことではない。しかしまあ告知、と聞くとすわ受胎か、あるいはガンかと思ってしまうんですね。ここ15年ぐらい。これは貧乏、というコールを聞けば「子だくさん!」、または獄中、と聞けば「出産!」とレスポンスしたくなるという、まあそんな刷り込みによるものですね。どこで何を刷り込まれればそうなるのか。その答えは誰も知らない。

まあそれはそれとして10月はこういうネタで呼んでいただき、11月はこんなイベントに参戦させていただきまして、それぞれ風呂の中でこいた屁のような世間話を繰り広げてまいりました(奮闘のあまり屁のついでに思わず実も出た。しかも風呂の中で)。私も今年は珍しく精力的に頑張っております。その流れでもう一発、いろいろあった2011年の掉尾を飾る感じでやらしていただきたいイベントがこちらですが。

[販売中のチケット一覧 | ドリパス:title=【高橋ヨシキ&てらさわホークが劇場で生解説!】「アイアンマン」&「インクレディブル・ハルク」アメコミオールナイト!!]

これは映画館の大スクリーンでアメコミ超大作を観ながらその脇でためになったりならなかったりするお話を我々が繰り広げるという、まあ酔狂な企画だなあ。でも俺だけじゃなくってヨシキさんもいますので風呂の中でこいた屁のような話にはならんと思います。そこは安心していただきたい!しかも会場は新宿バルト9という、俺がこないだ『世界侵略:ロサンゼルス決戦』というしょうもない映画を観た立派な映画館ですよ。なので奮ってご来場くださいませ、
と言いたいんですがこの企画はアレですって。前もって切符が売れないと開催されないんですって。ということで俺のこの告知も最終的にはいったい何だったのか、ということになりかねんのですが、そこは皆さんがひとり10枚ぐらい切符を買っていただいければ解決される話ですから。ということでひとつ。ねっ!

Think It Over (Some)/Think It Over (Some More)

ご無沙汰しております。

ご無沙汰しているうちに夏になりました。ボンヤリしているようでまあいろいろ思うところはあるのですが、それを敢えてここに書かない俺の奥ゆかしさ。あるいは怠惰。

そういえば最寄駅の階段に寝泊まりしている婆さん(または爺さん)がいる。季節を問わずいろいろ着込み、フードまで被って重武装しているので顔も分からない。ので仮に婆さんとする。もしくは性別を超越したサムシングとする。しかしこの人を初めて目にしてからもう3年は経つだろうか。終電を降りて地下鉄の階段を上がっていくと、いつも階段の一番上から4段を使って寝ている。
あしたのジョー2』の冒頭、力石徹を殺してより放浪していた矢吹丈。地下鉄の階段の踊り場で寝ようと思ったらルンペンの先客がいたのでチェッ、という場面があったけれども、まあおそらく普通は踊り場を使うと思うんですね。雨風をしのいで寝ようと思ったら。割とリーズナブルな選択といえる。ところがこの婆さんはそうじゃなくて、階段の上から4段めに座り、その上3段に仰向けにもたれる形で寝ている。たまに階段に腰掛けて、傍のキャリーバッグから何か出して食っている。そういう様子なんかを見るとちょっと安心するが、しかしだいたい座ったまま上体を極端に斜めにして寝ている。
徹夜仕事の途中で椅子に座って寝てしまった、そういう時でさえ目が覚めたら首や背中や腰が痛いわダルいわ、しょうがないからそのへんで横になって寝直しますね。それがコンクリートの階段に背中をもたれて、腕を組んで寝ていると。少なくとも3年はそういう状態だと。どういう拷問だ。そんなことやってたら背骨がガタガタになるんじゃないか。背中やら腰やら痛くないんだろうか。えらく蒸し暑いのにジャンパーかなんか着ている。厚着していると背中がゴリゴリするのが多少緩和されるのだろうか。でも超蒸し暑いよ今日!ということでいつもこの婆さんが気になるわけです。とはいえ何か俺にできることがあるかといえば正直言って特にない。偽善者だなあ。と、ほぼ毎晩思いながら帰途に着いていた。
先日いつものように終電を降りて階段を上がって行ったら婆さんは起きており、前屈みになって腰をトントン叩いていた。やっぱり腰に来てるんじゃねえか。と思いながら俺は多少安心した。なぜ安心したのかは分からない。背中や腰が痛いのも気にならんほど、婆さんがもはや人間を超越した存在になってしまっているのではないか。そういう想像が間違いだったことに安堵したのかもしれない。そんなことをボンヤリ思うと同時に、ていうかもうちょっと寝やすい場所だってあるんじゃないか……と改めて思うのだった。

しかしなぜこんな話をここに書いているのかはよく分かりません!暑い!寝よう!

room service

ご無沙汰しております。
ご無沙汰している間は精力的に原稿を書いたり尻をかいたりしていましたよ!
ということで今年そして来年にかけてドーンとやってくるアメコミ映画についてビシビシ原稿を書いた映画秘宝7月号は今月21日(土)発売です。ビシビシ読んでね!

と書いて思い出したけれども3年前にも同じようなことを書いているのだなあ。何であれやり続けることは大事なことだ。しかし3年前の時点でいま世の中こんなことになっているとは予想もしなかったですよ。という流れでここしばらくボンヤリ考えていることがあるのだけれども、それは明日書きます。または明後日。そして俺がここに帰ってくるのはまた3か月後のことなのであった……

アンディ

10年前(10年前か……)同時多発テロが起こった時、こんな状況で俺にできることはいったい何だと2秒ぐらい考えた結果、とりあえずアマゾン(.com)でDVDやビデオを大量発注した。結果、多少なりとも俺がアメリカを買い支えたのだと自負している。それがまったくの妄想に過ぎないとしてもだ。
ということを2001年にアマゾンで買ったVHS『ビバ・ニーベル』が、先日の地震の結果床に転がっているのを見て思い出した。
同じことをもう一度、今度は自分の住む国に対してやってみる時が来たのだと思う。たとえ今度も妄想に過ぎないとしてもだ!
ということでアマゾン(.co.jp)に大量発注をかけようと思ったが、しかし物流に負担をかけるのも何だから、駅前の新星堂に徒歩で買いにいきます。えー何かDVDとかを!

RDNZL

ご無沙汰しております。ご無沙汰しているうちに大変な事態になってしまいました。
俺も首都圏に住んでおりますが、いろいろあってやっとの思いで仕事場に辿り着いたらドアを開けた瞬間(というかドアもなかなか開かなかったですが)思わずフ、フヒ〜という声が出ました。本やらDVDやら何やらが床を埋め尽くしている上に本棚が2個倒れており、またその向こうにPCのモニターが倒れているのがボンヤリ見えた。このさい何も見なかったことにして寝ようかと思いましたが、何しろ今日(あと実は昨日)〆切の原稿を書かなくてはならない。だいたいこの程度で済んだ俺風情が泣きごとを言うわけにはいかん、ということで仕事場を片付けた。
今月はいくつか原稿を書くことになっていたけれども、さあどれから手を付けるかといえば迷わずいちばん下らないやつからだった。恐らくもう10年(10年か……)やらせていただいている、うんこに混じったとうもろこしよりも下らない連載。婆さんの乳首ほどにも意味も内容もない。世の中こんなになっている時に、果てしなく意味のないバカなことを思いつきでひたすら書くというのもどうかと思うけれども、しかし俺にできることをやるとしたらそれぐらいしかないのです。
ということで諸々書かせていただいた映画秘宝最新号は今月19日(かな?)発売です。
本当に辛い思いをされている方がたくさんいらっしゃると思いますけれども、生きている限りは生き延びて参りましょう。キルゴア中佐も「この戦争も、いつかは終わる!」と言ってましたから。

クカモンガ

ご無沙汰しております。今日はちょっと20年ほど昔のことを思い出して書いてみようと思ってですね。特に理由はない!
20年前といったら『ダイ・ハード2』なんかが全国公開されていた頃。ということは同じレニー・ハーリン監督、アンドリュー・ダイス・クレイ主演の名作アクション・コメディ『フォード・フェアレーンの冒険』が夏休み第1弾で封切られ、そして光の速さで打ち切りになった頃。『フォード・フェアレーンの冒険』の上映期間については1日説、週末2日間説または3日間説、最長で1週間説と諸説ある。けれども、俺の記憶する限りでは土曜に封切り、明けた月曜にはもう『タスマニア物語』か何かに差し替えられていたと思う。
ということで20年ぐらい前はよく映画館に行ったなあと思うわけです。何かに憑かれたように劇場通いをする頃ってありますわね。そりゃ今だって行くは行きますけど、今考えるとお前何でそんなもんまで、というような作品を当時は映画館で観ていた。ティナ・ターナーの伝記映画とか。この時はなぜか劇場が超満員で、こんな映画に朝から詰め掛けるとはどういう人たちなんだと思いましたけど、今になったら彼らがどんな客だったか分かる。その程度には俺も大人になった……

あの頃はよく映画も観ましたが、同時によく殴られてもいた。俺は全寮制の男子校にいたんですが、高校は木更津というところの山奥にあって、まあ早い話が刑務所ですね。月に1度、5日間ほど釈放されて東京に帰るんですが、この間はずっと1人で映画館にいる。青春と呼ぶにはあまりにも暗すぎるわ!ともあれ男ばっかり田舎の山奥に閉じ込めたらどうなるかというと頭がおかしくなる。ということで、そのへんで目が合うなり先輩が殴ってくるわけです。まずブン殴られてから手前ふざけんじゃねえぞ!と言われ、理由はもうひとつ分からないが仕方ないので謝るという、そんな気の狂ったコミュニケーションが日常的に行われていた。
20年前、山奥に暮らす俺たちの娯楽といったら仲間のズボンを後ろから下ろすことぐらいだった。ズボンだけなら50点、パンツまで下ろしたら100点。そういうデス・レース2000年的なルールがあった。ある夕方の階段で、友達が同級生と間違ってデブな先輩のズボンをバーッと下ろしたことがあった。またこういう時に限って綺麗にパンツまで下りちゃって先輩のチンコが丸出しになったりする。鬼の形相の先輩に蹴られ、かわいそうな友達は階段を転げ落ちていった。こんな瞬間はすべてがスローモーションになるのだと俺たちは知った。
それから当時は部活の終わりに売店に行き、パイゲンなる謎の乳飲料を買うのが流行ってですな。パイゲンはうめえなあ!なんて売店の前でグビグビ飲んでると、ラグビー部終わりの先輩たちが向こうから大挙してやってきた。俺たちはチース、と取り敢えず挨拶をするんだがまあ先輩はこれを無視して、おばちゃーん!パイゲンちょうだい!と怒鳴る。売店のババアは暢気に「ごめんね〜、今日パイゲン売り切れちゃったのよ〜」と答えた。長与千種に酷似した先輩は汗まみれのヘッドギアをむしり取ると、地面に叩きつけた。そして俺は売店の前でパイゲンを持ってバカ面をしていた。長与千種に酷似した先輩がこっちを見た。その後何が起こったかは書くまでもないが、とにかく20年前は乳飲料ひとつで死を覚悟せざるを得なくなるという、常にそんな状況に置かれていたわけです。
そして土曜の夜になると先輩が寮の部屋にドヤドヤ入ってきた。いい気分で寝ているとお前ちょっと来いこの野郎!と言われ、両脇を固められてベッドから引きずり出される。サンダルを履こうとすると何やってんだとブン殴られるので、まあ仕方なく夜道を裸足で連行されていく。先輩の寮の裏に行くと、夏の夜の真っ暗闇に煙草の火だけがポッポッポッと、いくつか浮かんでいる。そのうちの一つがこっちに近づいてきた、と思ったらバコーンと殴られた。そして鼻血を垂らして部屋に帰ると。ある夜はいきなり後頭部をブン殴られ、反射的にゲロを吐いた。汚えなあこの野郎!帰れよ!と罵声を浴びせられながら、朦朧とする意識の中で「後頭部殴られてゲロ吐くのって、結構ヤバいんじゃねえかな……」と俺は妙に冷静に考えるのだった。
呼び出されるなり一発貰って釈放される時はまだ運のいいほうで、場合によっては先輩の部屋まで連れて行かれた。それでまあだいたい座れ、と言われるんですが、ハイーなんて体育座りをするとバカ野郎正座だよ!と蹴られると。そういう儀式が行われ、そのあとに「おい、選べ」と先輩が言う。見れば床には金属バット、コンクリのブロック、便所のモップが並んでいる。俺はじゃあモップでお願いします、と答える。やくざの息子という噂の先輩は「運がいいなあお前この野郎!」と、俺の頭をモップの柄でブッ叩いた。このクイズには先輩も意外と趣向を凝らしており、また別の夜には (1) 3階の窓から飛び降りる (2) 今すぐ全裸になる (3) 殴られる という愉快な3択を迫られた。えー、じゃあ(3)で。と俺は答えたが、聞くところによると(2)を選んだ猛者もいたらしい。という具合に、毎週ランダムに選ばれたラッキーボーイが暴力の餌食になっていたわけです。

何で20年後の今になってこんな話を思い出したのか、それは俺にも分からない。まあでもそうやって、かつては毎日どこかで上級生が下級生をボロ雑巾にする日常があった。この暴力の連鎖に終止符を打つべく、高校3年生になった俺たちはある決意をするわけですが、またそれは別の話であります。

フロレンティン・ポーゲン

明けましておめでとうございます。

また半年ほどここを放置したわけですが、今年は頑張ります!何かを!誰かが!

それにしても正月の終わりが早すぎる……。三が日終了イコール正月終了とはどういうことか。30日まで仕事して3日まで休み、って実質4日しか正月休みがないじゃないか。4日休めりゃ大したものだとは思うけれども、年が変わるからというだけの理由で溜まった仕事を急いで片付けたり掃除してみたり、あと忘年会だ新年会だと楽しく酒を飲んでみたり、最後のはまあいいとしても、何が言いたいかといえば正月休みというのが他のホリデーと比べて格段に前段階の準備を要求されるんですね。何か疲れる。これから休むってのに準備でくたびれてどうするんだと。仮に1か月2か月ドカーンと休めるってんなら張り切って準備もしますよ。仕事だって全部片付けておくかという気になるでしょうね。あと全国的にあちこち休みになるってんならこんにゃくでも大量に煮ておくかと思います。休暇中に食うものがなくなったら困るから。だけどコンビニだって西友だって元旦から24時間営業でしょう?じゃあ別にいつもと変わらないじゃん!買いにいけばいいじゃん!うどんとか!ブリトーとか!何か食べるものを!こんにゃくとか張り切って煮てないで!おせち料理とかも不要じゃん!別に無理して作って玄関に置いとかなくてもいいじゃん!冷蔵庫あるんだから!何か好きなもの入れといて好きな時に食べればいいじゃん!ということで正月というシステム自体が現代社会にどうも合っていないんじゃないかと思いますですね。ていうかただのちょっとした連休じゃん!こんなの!そんな半端な休みだったら俺はいらないよ!だいたいそんなに新年が大事だったら毎月頭は新しい月だからお祝いしましょうって休みにすればいいじゃん!ウウウ……正月のバカ……なぜ行ってしまうの……